Claude Fable 5が出てから、研修先で増えた質問が「Opus 4.8はもう使わなくていいんですか」です。答えはノーで、両方に役割があります。この記事は、その使い分けを整理したものです。

両モデルの基本は、それぞれの紹介記事に書きました。

一番の違いは「重さ」への強さ

ざっくり言うと、Fable 5は重くて長い作業に強く、Opus 4.8はバランスが良い。

Fable 5は、人間が何日もかかる大規模な作業 — 大きな移行や、何段階にも分かれた長い実装 — で本領を発揮します。数日がかりで自分で計画し、確認しながら進められる。一方Opus 4.8は、設計判断や中規模の調査など、ふだんの「考える仕事」を、ほどよい速さとコストでこなします。

料金と速さのトレードオフ

数字で見ると違いがはっきりします。なお、料金はトークン(AIが読み書きする文字のかたまりの単位。ざっくり文字数に近い量)あたりで決まります。100万トークンあたり$10は、おおよそ1,500円ほど(為替で変動します)。

観点

Fable 5

Opus 4.8

入力料金(100万トークン)

$10

$5

出力料金(100万トークン)

$50

$25

得意な作業

大規模・長期の重い仕事

設計判断・日常の作業

Fable 5はOpus 4.8のちょうど2倍の料金です。重い大仕事で「2ヶ月を1日」にできるなら2倍は安いですが、軽い作業に使うと割高なだけ。料金の詳しい話は別記事に。

判断基準は「何日かかる作業か」

迷ったときの私の基準はシンプルです。「人間がやったら何日かかるか」で考えます。

数日〜数週間かかる大仕事 — たとえば作りかけのアプリを一気に作り込む、古い仕組みを丸ごと作り替える — なら、Fable 5の出番。半日や数時間で終わる作業なら、Opus 4.8で十分です。作業の規模で線を引く。これがいちばんブレません。

モデル選択そのものの操作は別記事に。

安全制限の挙動も知っておく

もうひとつの違いとして、Fable 5は高リスクな領域(サイバー攻撃や生物・化学兵器に関わるもの)では回答をブロックし、Opus 4.8に自動で切り替えます。

つまり、Fable 5を使っていても、危ない領域に踏み込むとOpus 4.8が肩代わりする。この挙動を知らないと「急にモデルが変わった」と戸惑います。

迷ったらOpus 4.8から始める

「どっちか選べない」というときの、私のおすすめの入り方を書いておきます。

まずOpus 4.8で始めてみる。そのうえで、作業が思ったより大きく、Opus 4.8だと途中で息切れする感触が出てきたら、そこでFable 5に切り替える。最初から重いほうに張るより、必要になってから上げるほうが、コストのムダが出ません。

軽いほうから始めて、足りなければ上げる。この順番は、モデル選びでもプラン選びでも共通して効く考え方です。

私の行き来のルール

実際の運用では、1つの案件の中でも両方を行き来します。

設計や調査の段階はOpus 4.8で軽快に進める。いざ大規模な実装や移行に入るところでFable 5に切り替える。そして危ない領域は自動でOpus 4.8に戻る。この出し入れができると、性能とコストの両方をうまく取れます。

「新しいほうが全部上」ではなく、「重さで使い分ける」。Fable 5が出たことで、Opus 4.8の役割はむしろはっきりしました。

まとめ

  • Fable 5は重くて長い作業に強く、Opus 4.8はバランス型で日常の考える仕事に向く
  • 料金はFable 5がOpus 4.8の2倍(入力$10/出力$50 対 入力$5/出力$25)
  • 判断基準は「人間がやったら何日かかるか」。数日以上ならFable 5
  • Fable 5は高リスク領域でブロックし、Opus 4.8に自動で切り替わる
  • 1案件の中でも、設計はOpus 4.8、大規模実装はFable 5、と行き来できる
  • 「新しいほうが全部上」ではなく重さで使い分けるのが、コストと性能の両取り