Opus 5が出て、一番上のモデルが更新されたと思っていました。でも調べてみると、もっと上にFable 5がいる。じゃあどちらを使えばいいのか。この二つの棲み分けがわかりにくいので、整理しておきます。
頂点はFable 5、そのすぐ下がOpus 5
先に結論を書くと、性能の頂点にいるのはFable 5です。Opus 5はそのすぐ下にいます。
公式の言葉で言うと、Fable 5は「広く提供されているモデルの中で最も高性能」なもの。Opus 5は「込み入ったエージェント的なコーディングや企業の業務」向け、と位置づけられています。一番難しい仕事の頂点がFable 5で、日常の重い仕事を安く速くこなすのがOpus 5、という役割分担です。
Fable 5そのものの成り立ちは、こちらにまとめています。
料金は倍ちがう
棲み分けを決める一番の要素が、料金です。ここに倍の差があります。
Fable 5は、入力が100万トークンあたり10ドル、出力が100万トークンあたり50ドル。対してOpus 5は、入力が5ドル、出力が25ドルで、ちょうど半額です。トークンというのは、AIが文章を処理するときの細かい単位のこと。同じ作業をやらせるなら、Opus 5のほうが半分の費用で済む、ということになります。
半額でどこまで迫れるか
半額のOpus 5が、頂点のFable 5にどこまで迫っているのか。公式が出した数字が参考になります。
CursorBench 3.2という、コーディングの力を測る試験では、Opus 5を全力(設定を最大にして、じっくり考えさせる状態)で動かしたとき、Fable 5の最高点との差が0.5%以内。しかも課題あたりの費用は半分です。OSWorld 2.0という、パソコンの操作を任せる試験では、Opus 5がFable 5の最高の結果を上回り、費用は3分の1ほどでした。
つまり、多くの作業では、半額のOpus 5がほぼ頂点に並ぶ、ということです。頂点そのものが要る場面は、実はそう多くない。この事実が、選び方をかなり単純にしてくれます。
Opus 5の全体像は、こちらにまとめています。
Mythos 5という別枠もある
もう一つ、名前だけ知っておくとよいモデルがあります。Mythos 5です。
これはFable 5と同じ性能・同じ料金ですが、会社を守るためのサイバーセキュリティの作業のために、招待された利用者だけに限定して提供されるものです。誰でも申し込んで使えるものではありません。ふつうに仕事で使う分には関わらないので、そういう特殊な枠がある、とだけ覚えておけば十分です。
速さの違いも見ておく
料金と性能のほかに、もう一つ実務で効く違いがあります。速さです。
公式の比較では、Fable 5は動作が遅め、Opus 5は中くらい、と位置づけられています。頂点の性能を出すぶん、Fable 5は答えが返ってくるまで時間がかかる傾向がある、ということです。急ぎの作業を何度も回すなら、この待ち時間の差もばかになりません。
つまり、Fable 5を選ぶと、料金が倍で、待ち時間も長くなる。その代わりに頂点の性能が手に入る。この三つ(性能・料金・速さ)を天秤にかけると、多くの日常作業ではOpus 5が釣り合いのよい選択になります。
選び方の目安
整理すると、選び方はこうなります。
日常の仕事、込み入った資料の読み解きや作業の自動化なら、まずOpus 5で十分です。半額で頂点にほぼ並ぶので、多くの場面でこれが正解になります。どうしても最高の性能が要る、Opus 5では届かないと感じる難しい仕事に当たったときだけ、Fable 5を出す。この二段構えが、費用の面でも理にかなっています。
私自身、最初は「一番上を使えば間違いない」とFable 5ばかり選んでいました。でも料金が倍かかるうえ、多くの作業ではOpus 5との差を体感できませんでした。今は、まずOpus 5で試して、物足りないときだけFable 5に上げる、という順番にしています。上から選ぶのではなく、下から必要に応じて上げる。このほうが、賢さも費用も無駄になりません。まずは手元の作業をOpus 5で回してみて、本当に頂点が要るかを確かめてみてください。





