2026年4月17日、Anthropicが「Claude Design」という新しいプロダクトを発表しました。
Xのタイムラインに流れてきたのを見て、最初は「また何か出したんだ」くらいの受け止め方でした。でも記事を読み進めるうちに、Figmaの株価がその日7%下がった と書かれていて、そこで背筋を正しました。
発表から3日。実際に触ってみたので、デザインツールが本業ではない私の立場から、何ができるのか・誰のためのものなのか を整理します。
Claude Designとは、ひとことで言うと
Claude Designは、「言葉で伝えるだけでデザインやプロトタイプが仕上がる」 ツールです。モデルはClaude Opus 4.7が動いています。
対応している成果物は多岐にわたります。
- ダッシュボード、モバイルアプリ、ランディングページの画面デザイン
- インタラクティブなプロトタイプ(実際にクリックで動く)
- ピッチデック、プレゼン資料
- 1枚もの(ワンページャー)、マーケティング素材
- 音声、動画、シェーダー、3Dまで対応
ちなみに、Anthropicは「デザインツールから始める人のためじゃなく、アイデアだけある人がすぐ何かを形にするため」と位置付けています。ここが他のツールと違うところ。
対応プランとお金のこと
現時点(2026年4月)のClaude Designは「Research Preview」扱い。とはいえ、対応プランは意外と幅広いです。
- Claude Pro
- Claude Max
- Claude Team
- Claude Enterprise(ただし初期状態はオフ、管理者が有効化)
追加料金はなし。普段のClaudeのサブスク枠で利用できます。使いすぎた場合は「extra usage」のオプションがあるとのこと。
触ってみた、最初の15分の記録
ここからは体験ベース。実際に自分のClaude Pro(個人契約)からClaude Designを開いて、1枚もの資料を作ってみました。
やったこと
「非エンジニア向けClaude Code入門セミナーの告知1枚資料を作りたい。対象はAIに興味はあるけどコードは書けない30代ビジネスパーソン」
これをそのまま投げてみました。
30秒ほどで、キャンバスに下書きが出現 します。ざっくりした構成で、タイトル、サブコピー、受講メリット3項目、開催日時、申込ボタンが並んでいる。出来はパッと見の骨格としては悪くない。
失敗もあった
最初の15分で気づいたのは、「漠然と指示すると、漠然としたものが返ってくる」ということ。
1回目は英語混じりのデザインが出てきて、日本のビジネスパーソン向けにしては浮いてました。「完全に日本語で、かつ硬すぎないトーン」と追加指示したら、2回目は言葉遣いが整いました。
感想として、Claude Codeでコードを書かせる時と似た感触。指示の解像度がそのまま成果物の解像度になる。この辺り、慣れている人は強いと思います。
デザインシステムの読み込みという隠し味
これは個人用途ではあまり使わない機能ですが、企業で使う時に効くポイントです。
Claude Designは、既存のコードベースやFigmaファイルを読み込んで、そこからデザインシステム(色、フォント、ボタンの形など)を抽出 し、以降のプロジェクト全てにその統一感を適用できます。
つまり、「うちの会社のブランドカラーは #00447a で、角丸は8px、ボタンはピル型」みたいな決まりを、AIが一度覚えればずっと守ってくれる。
会社で使うなら、最初に自社のガイドラインを読み込ませる工程が効いてくるはずです。
エクスポートと他ツール連携
作ったデザインは以下の形式で出せます。
- PDF(印刷・資料配布用)
- PPTX(そのままPowerPointに持ち込める)
- Canvaへ転送(Canvaで細かく編集を続ける)
- スタンドアロンHTML(Webに貼る)
- 組織内URLで共有
注目はClaude Codeへのハンドオフ。Designで作ったモックを「Claude Codeに渡す」という操作で、そのまま実装用のコードベースに持ち込めるそうです。デザインと実装の間にある「渡すときにどう伝えるか」のストレスが減る可能性があります。
私はまだこのハンドオフは試していません。来週もう少し触ってみて、別記事にする予定です。
FigmaやCanvaはいらなくなるのか
Figma株が7%下落した事実を見ると、市場はそう受け取ったのかもしれません。でも、3日触った感触では、「完全に置き換わる」ではなく「棲み分ける」 が正解だと思いました。
Figmaが得意なのは、細部を詰め切るデザイナー向けの作業。ピクセル単位で動かす、プロトタイプを厳密に作り込む、チームでバージョン管理する。こういう所はまだFigmaの方が扱いやすい。
Claude Designが得意なのは、「0から1」を爆速で作る。何もないところから、5分で第一稿。15分で方向性3案。1時間で関係者に見せられる仮モック。このスピード感は他にはないものです。
私のような非デザイナーの立場からすると、Figmaを開いてもキャンバスの前で固まってしまう 場面で、Claude Designなら「会話で話しかける」だけで手が動く。これが大きい。
まとめ
3日触って見えたClaude Designの位置づけはこんな感じ。
- アイデアから形にするスピードが圧倒的に速い
- 非デザイナーでも1枚資料・プロト・スライドが作れる
- 指示の解像度がそのまま成果物の質に直結
- デザインシステム連携は企業利用で効く
- Claude Codeへのハンドオフまで一気通貫
Figmaを使い込んできた人が置き換えるツールではなく、「今までデザインツールに触らなかった人が、初めて触るツール」 として強い。営業、企画、総務、スタートアップ創業者のようなポジションの人ほど、使ってみる価値があります。
Claude Proを契約している人は、今日から使える状態です。まずは1枚もの資料から試してみると、肌感がつかめます。





