「ultracodeとultrathinkって、結局どう違うんでしたっけ」 — 研修先で何度も来た質問です。名前が似ているし、両方とも「思考を深める」方向の機能なので混同しやすい。

この記事は、両者の力点と使い分けを、構造的な違いから業務での実例まで整理したものです。

まず一行で違いを言うと

  • ultracode — セッション全体の設定(/effort ultracode で切替)
  • ultrathink — プロンプト中の合言葉(その回答だけ思考予算を引き上げ)

「設定」か「合言葉」か。ここがいちばんの違いです。

ultracodeは「セッション全体に効く設定」

ultracodeはClaude Codeのeffort menuにある選択肢のひとつ。/effort ultracode で切り替えると、それ以降のセッションでは標準でxhighレベルの効きが効き、必要時にDynamic Workflowsが自動起動します。

セッションを切り替えるまで効き続けるので、「ここから重い作業をやる」と決めた時にオンにする使い方。一度オンにすると、軽い質問にも重い処理が走るので、終わったらもとに戻すのが安全な使い方です。

ultrathinkは「単発プロンプトの合言葉」

ultrathinkはプロンプト(指示文)の中に書く言葉です。「設計を ultrathink して提案して」のように指示の中に混ぜると、その回答だけ思考予算が大きく引き上がります。

特徴は、Claude Code(CLI)限定で、Web版のclaude.aiでは効かないこと。次のプロンプトでは効果が切れます。「一発の効き」「単発の効果」と捉えると分かりやすい。

思考予算は約32,000トークンに引き上げられる、というのが現状の目安値です。

並べると差が見える

両者を表で並べます。

観点

ultracode

ultrathink

性格

セッション設定

プロンプトキーワード

起動方法

/effort ultracode

プロンプトに ultrathink

効きの範囲

セッション内のすべての回答

その1回の回答だけ

思考予算

xhigh + Dynamic Workflows

約32,000トークン

Dynamic Workflows

必要時に自動起動

起動しない

利用範囲

Claude Code(CLI / Desktop / IDE / headless / Agent SDK)

Claude Code(CLI)のみ。Web版claude.aiでは効かない

ultracodeのほうが「効きの範囲」と「並列実行」で重い。ultrathinkは「軽量で柔軟、一発勝負」の位置づけです。

どんな時にどちらを選ぶか

私の運用での選び方を共有します。

ultracode を選ぶ

  • 半日くらい腰を据えて取り組む作業の冒頭
  • 複数ファイルにまたがる大規模リファクタリングの戦略立て
  • 設計判断と実装を一気通貫でClaudeに任せる時
  • バグの根本原因が読めない調査

ultrathink を選ぶ

  • 単発の難しい質問への「ここだけ本気で考えてほしい」場面
  • ふだんはmediumで回しつつ、特定の問いだけ深く考えさせたい時
  • ultracodeを起動するほど大きくない作業
  • セッションが軽い作業中心で、たまに重い問いが混ざる時

「腰を据える時はultracode、ピンポイントの一発はultrathink」、と覚えると迷いません。

両方を併用する場面とコスト感

両者は併用可能です。ultracodeを使っているセッションの中で、特に難しい単発問いがあれば ultrathink を加える。

コスト感では性格が違います。ultrathinkは「単発の効き」なので、1回あたりの追加トークンは数千〜数万のレベル。ultracodeは「セッション全体」なので、長時間使えば総トークン消費が数十倍になる可能性があります。「軽く効きを足したい」「コストを抑えつつ深く考えさせたい」ならultrathink。「重い作業全体に効きを当てたい」ならultracode。併用は両方の効果が加算的に膨らむので、本気で重い問いの時だけ絞って使うのが安全です。

モデル選択との関係

両者ともeffort levelに関わる設定です。ultracodeはxhigh対応のOpus 4.7 / 4.8 で利用可。ultrathinkはCLI内で動くClaude各モデルと組み合わせられます。

私のリズムは、Sonnet + medium が日常、Opus + ultracodeが本気、ピンポイント深掘りはOpus + ultrathink。3つの組み合わせを意識的に使い分けています。

まとめ

  • ultracodeはセッション設定、ultrathinkはプロンプトキーワード
  • ultracodeは /effort ultracode で切替、ultrathinkはプロンプトに混ぜる
  • ultracodeはセッション全体に効く+Dynamic Workflows自動起動
  • ultrathinkは1回の回答だけ思考予算約32kトークンに引き上げる
  • ultracodeはClaude Code全般(CLI/Desktop/IDE/headless/SDK)で動く。ultrathinkはCLI限定
  • 腰を据える作業はultracode、ピンポイントの一発はultrathink
  • 併用可能だがコストが加算的に膨らむので、本気の場面に絞る