「先週インプレッション伸びた記事ベスト5を教えて」「インデックス未登録の記事ある?」 — こういう質問を Claude Codeに日本語で投げるだけ で答えが返ってくる、という運用が現実的になっています。
Google Search Console(以下GSC)とClaude CodeをMCPサーバーで繋ぐ方法。私自身、自分のメディア運営で使い始めて2週間、 リライト判断のスピードが体感3倍 になりました。
今日はこの構成の作り方と、実際の活用例をまとめます。
公式は出ていない、でもコミュニティ製が複数ある
最初に押さえておきたいのが、 Googleが公式のGSC MCPサーバーを出しているわけではない こと。
代わりにコミュニティ製のMCPサーバーが複数出ていて、どれもオープンソースです。
MCPサーバー | 提供元 | 特徴 |
|---|---|---|
suganthan-gsc-mcp | Suganthan氏 | 20ツール搭載、 |
mcp-gsc | AminForou氏 | SEO分析特化、シンプル設計 |
google-search-console-mcp | surendranb氏 | Claude/Cursor/Windsurf横断対応 |
mcp-server-gsc | ahonn氏 | 軽量実装 |
非エンジニアの方が個人サイト運営で使うなら、 suganthan版 が無難。2026年4月のv2.2.2でツールが20個に増えて、現状もっとも機能が揃っています。
セットアップ — uvx を使う最新版が早い
以前はPythonの仮想環境を作ったりリポジトリをクローンしたりが必要でしたが、2026年は uvx(Python実行環境)で一発起動 が主流。
手順を整理します。
ステップ1 — Google Cloud ConsoleでOAuthクライアントを作成
https://console.cloud.google.com/ にアクセスして、新規プロジェクトを作る or 既存プロジェクトを選ぶ。
「APIとサービス」→「ライブラリ」→ Search Console API を有効化。
「APIとサービス」→「認証情報」→「OAuth 2.0クライアントID」を作成。タイプは デスクトップアプリ。作成後、JSONファイル(client_secret_xxx.json)をダウンロードして、 ~/gsc-credentials.json などに保存しておきます。
ステップ2 — ~/.claude.json にMCPサーバーを追加
設定ファイルに以下を追記。
{
"mcpServers": {
"gsc": {
"command": "uvx",
"args": ["--from", "suganthan-gsc-mcp", "gsc-mcp"],
"env": {
"GSC_CREDENTIALS_PATH": "/Users/yourname/gsc-credentials.json"
}
}
}
}
yourname の部分は自分のユーザー名に置き換え。 uvx がない場合は pip install uv で先にインストール。
ステップ3 — Claude Codeを再起動して /mcp で確認
/mcp
リストに gsc が出て「connected」になっていれば成功。初回は OAuth認可画面がブラウザで開く ので、Googleアカウントでサインインして「許可」を選びます。
これでセットアップ完了。所要時間 5分前後。
OAuth と サービスアカウントの使い分け
認証方式は2種類あります。
方式 | 向く用途 | 難易度 |
|---|---|---|
OAuth | 個人サイト運用、自分のアカウント1つ | 簡単 |
サービスアカウント | 自動化、CI、複数サイト一括、代理店業務 | やや難 |
個人で運営しているメディア(私のClaude Codeラボもこれ)では OAuthで十分。サインインして許可するだけで動きます。
サービスアカウントが要るのは、 クライアント案件で複数サイトを横断的に見る 場合や、毎日決まった時刻に自動レポートを生成する場合。OAuthだとトークン期限切れで止まることがあるので、長期自動運用にはサービスアカウントが向きます。
実際にやってみた質問と返答
参考までに、私が日常的にClaudeに投げている質問の例。
質問 — 「直近28日でクリック数が一番伸びた記事TOP5を、前期比のパーセンテージ付きで」
返答 — Claudeが query_search_analytics ツールを呼び出し、TOP5の記事URL・クリック数・前期比を表形式で返してくれる。私はその結果を見て、伸びている記事の関連企画を1件追加する判断をする。
質問 — 「最近書いた『Claude Code Cursor 比較』の記事のクエリ別CTRを出して。CTR3%未満のクエリは抜き出して」
返答 — 該当記事の検索クエリ一覧と、CTR下位を別リストで返してくれる。CTR低いクエリ向けに、タイトルとmeta descriptionの調整をその場で開始。
質問 — 「サイトマップに載ってるけど未インデックスのURLある? 5つくらいあったらバッチで一気にインスペクションして」
返答 — batch_url_inspection ツールで5-10件まとめてチェックして結果を一覧表示。 「インデックス登録リクエスト送って」 と続けて頼めば、そこまでやってくれる。
これらが テキスト1行で完了する のが、MCP連携の威力です。
できることリスト(20ツール内訳)
suganthan版で使える20のツールは、ざっくり4カテゴリに分かれます。
分析系
- query_search_analytics — 検索クエリ・ページ別パフォーマンス
- get_top_queries — TOPクエリ抽出
- get_top_pages — TOPページ抽出
- compare_periods — 期間比較
監視系
- batch_url_inspection — URL一括検査
- check_indexing_status — インデックス状態
- detect_rich_results — リッチリザルト判定
レポート系
- generate_performance_report — パフォーマンスレポート生成
- export_to_csv — CSV出力
- summary_with_insights — 要約+気づき提示
インデックス管理
- list_sitemaps — サイトマップ一覧
- submit_sitemap — サイトマップ送信
- request_indexing — インデックス登録リクエスト
これらを Claude Codeから日本語で呼べる のが意味のあるところ。「ツールAをこの引数で呼んで」と意識する必要はなく、 やりたいことを話すだけ で適切なツールが選ばれます。
私の運用 — 朝10分のルーチン
参考までに、私の毎朝の流れ。
- ターミナルで
claude -c(前回の続きから) - 「昨日からの伸び確認お願い」と1行入れる
- Claudeが昨日比のクリック・インプレッション・新規クエリを表で返す
- 異常値や気になる動きがあれば「もう少し深掘りして」と続ける
- リライト or 新規記事の判断をその場で決める
これがトータル 10分 で終わる。MCP無しで同じことを手作業でやると、GSCの画面遷移とExcel貼り付けで45分はかかっていた作業です。
注意点 — クォータ・遅延・権限
完璧ではない部分も書いておきます。
1つ目 — APIクォータ
GSC APIには1日あたりのリクエスト上限があります。個人運用ではほぼ気にならない範囲ですが、自動化スクリプトで何百サイトも回すような使い方には向きません。
2つ目 — データ遅延
GSC自体のデータが 2〜3日遅れ で更新されます。MCP経由でも当然この遅延が乗るので、「昨日のデータ」と聞いても返ってくるのは2日前のデータです。
3つ目 — オーナー権限が必要
GSCのプロパティに対して、自分のアカウントが オーナー または フルユーザー 権限を持っている必要があります。閲覧のみだと一部のツールが動きません。
4つ目 — 設定ファイルにJSONパスを書くので注意
gsc-credentials.json を間違ってGitに上げないよう、 .gitignore に必ず追加してください。これが漏れると、自分のGSCに第三者がアクセスできる状態になります。
まとめ
- GSCとClaude Codeは コミュニティ製MCPサーバー で接続できる(公式は未提供)
- 個人運用なら suganthan版 + OAuth が標準ルート、
uvxで5分セットアップ - 20ツールで「分析・監視・レポート・インデックス管理」を日本語1行で呼べる
- 朝10分のルーチンで前日比チェック・リライト判断まで完結
- データ遅延2-3日、APIクォータ、認証情報の取り扱いに注意
「GSCの画面を毎週見るのが億劫」と感じている方は、今週末にこのセットアップだけ済ませてみてください。来週から、 データを見る習慣そのものが変わる はずです。





