「Antigravityって聞いたことある?」と先週、知り合いから振られて、ちゃんと触ってみました。
Google Antigravity。GoogleがClaude Codeみたいなエージェントツールに対抗して出してきた製品で、3月頃から日本語のレビューも増えてきています。
「で、Claude Codeの代わりに使うべきなの?」というのが、最初に湧いた疑問でした。
先に答えを書いておくと、置き換えではなく併用が正解 だった、というのが1週間使ってみた手応えです。両方の得意分野が違う、というのが触ると分かります。
Antigravityはどういう道具か
ざっくり整理すると、AntigravityはGoogleが出しているIDE型のAI開発環境。VS Codeに近い見た目で、AIアシスタントが組み込まれています。
特徴を挙げると、こんな感じ。
- GUI操作と画面認識が強い — ブラウザを操作させたり、画面を見て指示を出したりが得意
- 音声入力に対応 — マイクで話して指示できる
- Gemini系モデルを軸に動く — Google Cloud上で動作
- ノンプログラマー向けの「Vibeコーディング」 が売り
これだけ見ると「Cursorと何が違うの?」と思いますが、AntigravityはCursorよりも GUI寄り・音声寄り に振っている印象。マウスとマイクで指示することが想定されている設計です。
一方Claude Codeは、ターミナルで動く完全なエージェント型。「黙って任せておけば動いてる」のが本領。
得意分野がきれいに違うので、組み合わせると面白いことが起きます。
試しに併用してみた1週間の流れ
実際にやってみた使い分けを共有します。
月曜 — Antigravityで「ざっくり全体像」を作る
新しい企画資料を作るタスクを、まずAntigravityに音声で投げる。「営業向け1ページャーを作りたい。ターゲットは中小企業の総務担当者」と話しかけると、AIが構成案を提案してきて、画面上でそのまま組み立てが進む。
思考の発散と構成出し はAntigravityが向いている、というのがこの段階で分かりました。
火曜 — Claude Codeで「細部の作り込み」
Antigravityで作った下書きを、Claude Codeに渡す。「この1ページャーの文章を、もっとデータ根拠が見える形に書き換えて。参考にする数値は data/ 配下のExcelから抜き出して」と頼む。
Claude Codeは ローカルファイルを横断で読みながら、文章の整合性を保って書き直す のが得意。Antigravityは画面操作中心なので、こういう「複数ファイル横断の読み書き」はClaude Codeに分がある。
水〜金 — 並行作業で進める
慣れてくると、Antigravityで音声指示でドラフトを進めながら、Claude Codeに長時間タスク(データ集計など)を別タブで走らせる、という二刀流が定着しました。
「考えながら手で進めるのはAntigravity、任せるのはClaude Code」。この使い分けが綺麗にハマっています。
連携の具体的な設定
AntigravityのIDE内ターミナルから、Claude Codeを直接呼び出すこともできます。
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
これでAntigravityのターミナル内に claude コマンドが通るようになる。Antigravityで開いているプロジェクトディレクトリで claude を起動すれば、Antigravityの編集中ファイルをそのまま見せながらClaude Codeに作業させられます。
私はAntigravityのターミナル下部にClaude Codeを常駐させて、必要に応じて両方を行き来する運用をしています。画面を切り替えなくていい のが地味に効く。
ただし、AntigravityのIDE機能で編集中のファイルとClaude Codeが同じファイルを同時に書き換えると競合するので、作業中はどちらかに寄せる のが鉄則です。
料金 — 二重投資にならないか
ここが気になるところ。1週間使ってみた感覚で言うと、両方を月額契約しても 月50ドル前後 で収まります。
私の構成。
- Claude Pro月20ドル — Claude Code用
- Google AI Pro月20ドル前後 — Antigravity用
- Vertex AI追加課金 — まだ使っていない
二刀流するならコレで十分。ただし、両方を中途半端に使うとどちらの良さも引き出せない ので、最初の1ヶ月は使い分けの感覚を掴むのに時間を割く必要があります。
なお、Google AI Proの特典でGoogle Cloud用クレジット$10がもらえる、という話もあります。Vertex AI経由でClaude Codeを動かすという裏技もありますが、これは中級者以上向け。最初はシンプルに両方を別々に使う方が混乱しない。
「どっちか派」になる必要はない
Cursorとの比較記事でも書きましたが、SNSの派閥論争に乗らない のが現実的だと思います。
非エンジニアの仕事は、状況によって「考えながら進める」場面と「任せて待つ」場面が混在します。両方の道具を持っておけば、その場で適切な方を選べる。
私の感覚では、Antigravityは思考を進める時間帯(午前中の企画立ち上げ)、Claude Codeはこなす時間帯(午後の事務作業) で使い分けるのが、一日の流れに合いやすかったです。
人によって違うはずなので、自分なりのリズムを1週間ほど試してみると見えてきます。
向いている人・向いていない人
軽く整理しておきます。
両方使うのが合いそうな人
- 仕事の中に「企画/発散」と「実行/作業」が両方ある
- 複数のAIツールを管理する負担を許容できる
- 月50ドル前後の予算が確保できる
- GUI操作も使うが、ターミナル作業も嫌じゃない
Claude Code単体で十分な人
- 既存のExcel・データ整形・記事作成中心の業務
- AIに「任せて待つ」のがメイン
- 月20ドルで抑えたい
- ターミナル操作に抵抗がない
Antigravity単体に振るのが合いそうな人
- 画面操作・GUI重視
- 音声入力で指示したい
- ノンプログラマーの「Vibeコーディング」志向
「全員両方使え」という記事も見かけますが、業務の性質によっては片方で十分だったりします。
まとめ
- AntigravityとClaude Codeは 役割が違う ので、置き換えではなく併用が現実的
- Antigravityは GUI・音声・思考発散 が得意、Claude Codeは ターミナル・任せて待つ・複数ファイル横断 が得意
- AntigravityのIDE内ターミナルからClaude Codeを呼び出せる構成が便利
- 両方契約しても月50ドル前後、最初の1ヶ月は使い分けの感覚を掴む期間に
- 業務の性質によってはClaude Code単体で十分なケースも多い
派閥論争に乗らず、自分の仕事の流れに合うほうを軸にするのが正解です。私の場合は 午前Antigravity・午後Claude Code の運用に落ち着きました。





