ブラウザで同じ作業を毎日くり返していると、これ全部AIに任せられたらな、と思うことがあります。2026年6月末から7月頭にかけて、その方向の道具が広く使えるようになりました。Claude in Chromeが、直接契約の有料プラン向けに一般提供になっています。

Claude in Chromeとは何か

Claude in Chromeは、Google Chromeに入れる拡張機能(ブラウザに機能を足す小さな追加ソフト)です。入れると、Claudeがあなたのブラウザの中で、ページを読んだり、クリックしたり、フォームに入力したりを手伝えるようになります。

チャットで指示を出すだけだったのが、実際のウェブページ上で手を動かしてくれる、という違いです。隣で一緒に操作してくれるアシスタント、と考えるとイメージしやすい。

複数タブをまとめて任せられる

便利なのが、複数のタブをまたいだ作業です。Claude用のタブのまとまりに、扱ってほしいタブをドラッグして入れておくと、Claudeはそのグループの中のタブを、いちいち切り替えずに見て操作できます。

複数のサイトから情報を集める調べ物や、いくつかのウェブサービスをまたぐ手続きで効きます。人間なら何度もタブを行き来する作業を、まとめて任せられるわけです。

ネットで調べ物をさせる仕組みそのものは、別記事にまとめています。

手順を覚えさせて、くり返させる

もう一つ面白いのが、作業の手順を覚えさせられる点です。自分でいちど操作の流れを見せて記録すると、Claudeが同じ手順をくり返せるようになります。

決まったパターンの繰り返し作業に向いています。さらに、その作業を毎日・毎週・毎月といった間隔で、自動で走らせるように設定することもできます。一度仕込めば、あとは任せておける、という使い方です。

Claude Codeと組み合わせると

開発の場面では、Claude Codeと組み合わせると流れがきれいにつながります。ターミナル(パソコンに文字で命令する画面)のClaude Codeで作り、ためしに公開したページを、Chrome拡張のClaudeがブラウザ側で開いて確認する。表示や動きにおかしいところがないかを、実際のページで見てもらえます。

作る側と確かめる側が地続きになる。デスクトップ版の内蔵ブラウザと考え方は近く、作って、見て、直す、の往復が短くなります。

どんな作業に向くか

イメージがわきやすいように、向いていそうな作業を挙げておきます。

  • 複数のサイトから条件を比べて、候補をまとめる調べ物
  • 毎週決まったサイトにログインして、数字を書き写す作業
  • いくつかの画面をまたいで進める、決まった手続き

どれも、手順は決まっているのに、人が手を動かす必要があって地味に時間を取られる作業です。こういう「単純だけど面倒」なものほど、任せる価値があります。逆に、その場の判断が多い作業や、間違えると取り返しがつかない操作は、まだ人が主導したほうが安心です。

便利さと引き換えに注意すること

ここは正直にお伝えします。ブラウザの操作を任せる、ということは、自分のログイン中のサイトにClaudeが触れる、ということでもあります。

ブラウザの操作を任せるこの仕組みは、広く使えるようになったとはいえ、まだ新しく発展途上の面もあります。だから、何でもかんでも任せるのではなく、どのタブを見せるか、どんな操作を許すかは、こちらが意識して選ぶのが安全です。とくに、支払いや個人情報が絡む画面を任せるときは、ひと呼吸おく。私も最初、勢いで色々なタブをまとめて渡しかけて、これは見せなくていいな、と手を止めた場面がありました。

会社の情報の扱いが気になる場合の考え方は、こちらもあわせてどうぞ。

まずは、失敗しても困らない軽い調べ物から。タブを一つ渡して「このページの要点を教えて」あたりで、Claude in Chromeの感触を確かめてみてください。任せられる範囲が、思ったより広いことに気づくはずです。