Claude Codeが思ったように動かないとき、原因がツール本体なのか、自分が入れた設定なのかの切り分けで、いつも時間を取られていました。2026年6月の更新で入った --safe-mode は、その切り分けを一発でやってくれる機能でした。

この記事は、--safe-mode が何で、どんなときに使うかを整理したものです。

どんな機能か

2026年6月8日のClaude Code更新(v2.1.169)で、--safe-mode フラグ(コマンドの後ろに付けるオプション指定)が追加されました。

これを付けて起動すると、自分が後から足したカスタマイズ類 — つまりCLAUDE.md(ルールを覚えさせる設定ファイル)、プラグインやスキルやフック(追加した機能や自動処理)、MCPサーバー(外部ツールとつなぐ仕組み)を、要するに自分で足したものをすべて無効化した状態でClaude Codeが立ち上がります。

Claude Codeを起動するときの入力欄で、いつものコマンドに付け足します。

# カスタマイズを全部切って起動する
claude --safe-mode

パソコンのセーフモード(最小構成での起動)と同じ発想です。余計なものを全部外して、素のClaude Codeだけの状態にする。

なぜ切り分けが大事なのか

Claude Codeを使い込むと、CLAUDE.mdに書いたルール、入れたスキル、設定したフック、つないだMCPサーバーが積み重なります。便利な反面、何かが不調になったとき、原因がどこにあるか分かりにくくなる。

ここで --safe-mode を使います。素の状態で起動して、問題が消えるかを見る。

消えたなら、原因は自分のカスタマイズのどれか。消えないなら、原因はもっと別のところ(ツール本体やネットワークなど)。この最初の切り分けができるだけで、調査の方向がぐっと絞れます。

設定ファイルまわりの基本は別記事に。

私のトラブル切り分け手順

実際に私がやっている手順を共有します。

まず --safe-mode で起動して、問題が再現するか確認する。再現しなければ、カスタマイズが原因と当たりが付く。そこから、フックを外す、MCPを外す、と1つずつ戻していって、どれが犯人かを特定する。

この「全部切る → 1つずつ戻す」の流れは、原因の特定にいちばん効きます。最初から1つずつ疑うより、一度ゼロにしてから足すほうが速い。

フックやMCPの設定は、それぞれ別記事に整理しています。

関連する新コマンド

同じ更新では、/cd というコマンドも入りました。セッションの途中で、これまでの会話の流れをリセットせずに作業フォルダを移動できるものです。

別のフォルダを見せたいときに、いったん終了して開き直す手間がなくなる。--safe-mode ほど目立ちませんが、これも地味に効く追加です。

人に質問する前のひと手間に

不調をどこかに相談するときにも、--safe-mode は役立ちます。

「動かない」と相談しても、相手はまず「自分の設定が原因では」と疑います。先に --safe-mode で試して「素の状態でも再現します」と添えられると、切り分けが済んでいるぶん、話が早く進む。逆に「素では再現しません」なら、自分の設定を見直す方向に絞れます。

質問の前に一度 --safe-mode を挟む。これだけで、自己解決できる割合がぐっと上がりました。

非エンジニアにこそ効く機能

正直に書くと、これは非エンジニアの方にこそ勧めたい機能です。

設定をいろいろ入れたあとに不調が出ると、「自分が何か壊したのかも」と不安になります。そんなとき --safe-mode で素の状態に戻せると分かっていれば、安心してカスタマイズを試せる。いつでも振り出しに戻れる、という安心感です。

研修先でも、「設定をいじるのが怖い」という方に、まずこのフラグの存在を伝えています。戻れる道があると、人は前に進みやすい。

まとめ

  • 2026年6月8日の更新(v2.1.169)で --safe-mode フラグが追加された
  • CLAUDE.md・プラグイン・スキル・フック・MCPをすべて無効化して起動する
  • 不調の原因がカスタマイズ側か、それ以外かを一発で切り分けられる
  • 「全部切る → 1つずつ戻す」で原因を特定するのが速い
  • 同じ更新で、作業フォルダを移動する /cd コマンドも追加された
  • 「いつでも素に戻せる」安心感で、非エンジニアもカスタマイズを試しやすくなる