外部ツールをClaude Codeにつなぐとき、最後の関門になりがちなのが「ログイン」です。SentryやNotionのようなクラウドサービスは、つなぐ前に「このClaudeにアクセスを許可しますか」という認証を一度通す必要があります。
これまでこの認証は、Claude Codeを起動して /mcp というメニューを開いてから操作していました。2026年6月下旬のv2.1.186で、その認証をターミナル(コマンドを打ち込む黒い画面)のコマンド1本で済ませられるようになっています。それが claude mcp login です。
そもそもMCPと認証の関係
MCPは、Claude Codeに外部ツールをつなぐための共通の接続規格です。Sentry(アプリの不具合を監視するサービス)やGitHub、Notionといったサービスをつないでおくと、画面を切り替えてコピペしなくても、Claudeがそのサービスの中身を直接読んだり操作したりできます。たとえばNotionに書いた議事録をClaudeにそのまま読ませて要約させる、といったことが画面を行き来せずにできるわけです。MCP自体の選び方は別記事にまとめてあります。
ここで一段はさまるのが認証です。クラウド側からすると、得体の知れないアプリにいきなりデータを渡すわけにはいきません。そこで「あなたのアカウントへのアクセスを、このClaude Codeに許可していいですか」と一度確認する。この許可のやりとりがOAuthと呼ばれる仕組みで、ふだんスマホアプリで見る「○○でログイン」と同じ流れです。
つないだだけでは使えず、この許可を一度通して初めてClaudeがそのサービスに触れるようになります。
これまでは画面の中で認証していた
従来は、まずサーバーを登録してからClaude Codeを起動し、/mcp メニューを開いて、認証が必要なサーバーを選んでブラウザのログイン画面を踏む、という順番でした。手順自体は難しくないのですが、毎回セッション(Claude Codeを起動して作業している1回ぶん)を立ち上げてメニューを開く必要がありました。
筆者が研修先で困ったのもここでした。受講者の画面共有でMCPの設定を手伝っていたとき、「メニューのどこを押すんでしたっけ」で何度か止まったのです。コマンドで一発なら、口頭でも伝えやすい。
MCPの登録や設定そのものの考え方は、こちらにまとめています。
claude mcp loginで認証だけ先に済ませる
claude mcp login は、すでに登録してあるサーバーのログイン認証を、セッションを開かずにターミナルから走らせるコマンドです。たとえばSentryを認証するなら、こう打ちます。
claude mcp login sentry
これでブラウザが立ち上がり、いつものログインと許可の画面が出ます。許可すれば認証情報が保存され、次からはそのサーバーがすぐ使える状態になります。
前提として、サーバーがあらかじめ登録されている必要があります。claude mcp login は新しくつなぐコマンドではなく、登録済みのサーバーに対して認証だけを通すコマンドだからです。登録がまだなら、先に claude mcp add で追加しておきます。
公式の手順はこちらにあります。
遠隔のサーバー上で使うときの手順(応用編)
ここは、自分のパソコンではなく遠くにあるサーバーの上でClaude Codeを動かしている人向けの応用編です。手元のパソコンで使う分には関係しないので、読み飛ばして構いません。
v2.1.191からは、手元にブラウザが開けない環境を自動で検知するようになりました。SSH(自分のパソコンから遠くのサーバーに入って操作する接続方法)でつないで作業しているときや、画面表示のないLinux環境がこれにあたります。
そういう場合、コマンドはブラウザを開こうとする代わりに、認証用のURLをそのまま表示します。表示されたURLを手元のパソコンのブラウザで開いてログインし、ログイン後に自動で飛ばされた先のページの、ブラウザ上部に出ているアドレス全体をコピーして、ターミナルの待ち受けに貼り戻す。この貼り付けのために操作できる画面が要るので、SSHでつなぐときは ssh -t を付けます。
ブラウザがある環境でも、あえてこのURL方式を使いたいときは --no-browser を付けます。
claude mcp login sentry --no-browser
リモートのサーバー上でClaude Codeを動かしている人にとっては、この挙動だけでもありがたいはずです。リモート運用の全体像は別記事で触れています。
ログアウトと、認証を入れ直したいとき
保存した認証情報を消したいときは、ログアウト側のコマンドを使います。
claude mcp logout sentry
使う場面は意外とあります。別のアカウントでつなぎ直したいとき、権限の範囲を変えたいとき、あるいは認証が古くなってうまく動かなくなったとき。一度ログアウトしてから claude mcp login で入れ直すと、まっさらな状態から認証をやり直せます。
筆者は最初、認証が切れて動かなくなったMCPをどう直すか分からず、設定ファイルをいじって余計に壊しかけました。ログアウトしてログインし直すだけで済むと知っていれば、あの30分は要らなかった。
どの順番で覚えると楽か
非エンジニアの方がつまずきにくい順番として、筆者は次のように案内しています。まず claude mcp add でサーバーを登録する。次に claude mcp login で認証を通す。動かなくなったら claude mcp logout してから、もう一度 claude mcp login。この3つだけ押さえておけば、MCPの認証まわりはだいたい回せます。
/mcp メニューが消えたわけではないので、画面の中で操作したい人はこれまで通りで構いません。ただ、コマンドで先に認証だけ済ませておけると、セッションを立ち上げてすぐ本題に入れます。Claude Code全体のコマンドは別記事で一覧にしています。
小さな追加ですが、毎回メニューを開いていた手間がコマンド1本に変わるのは、地味に効きます。MCPを2つ3つとつなぐようになった頃に、ちょうど効いてくる変更です。





