Claude Codeを長時間使っていると、「いま何を参照しているんだろう」「トークンどのくらい食っているんだろう」が見えなくなる瞬間があります。応答が急に遅くなったとき、雑談を続けすぎたのか、ファイルを大量に読ませすぎたのか、原因の切り分けがつかない。
その「現在のセッション状態」を一発で可視化してくれるのが /context コマンドです。直近1ヶ月で検索量が伸びているコマンドで、知っている人と知らない人で運用効率がはっきり変わります。
/context は今のセッション中身を一覧化する
claude 起動後のプロンプトで /context と打つと、現在のセッション状態の要約が出ます。出てくる情報は環境によって多少変わりますが、おおむね次のあたりです。
- 現在のトークン使用量(入力/出力それぞれ)
- 読み込まれているCLAUDE.mdのパスと文字数
- セッション内で参照したファイルの一覧
- アクティブなMCPサーバー
- 適用中のサブエージェント(あれば)
- 現在のモデル名(Opus / Sonnet など)
雑に言うと、Claudeが今この瞬間に何を見て話しているかの内訳が出る。私はこの存在を知る前、長時間セッションが重くなる理由を「Claudeの気分かな」くらいに考えていました。/context を覚えてから、原因究明が一気に早くなりました。
いつ叩くと効くのか
/context は 応答が重く感じたとき、または挙動が変だと感じたとき に叩くと効きます。具体的な場面は3つ。
第一に、応答速度が落ちたとき。長時間使っていると、コンテキスト(履歴+読み込みファイル)が膨らんで、毎ターンの処理が重くなります。トークン使用量を見て「もう8万トークン使ってるな」とわかると、/compact で圧縮するか /clear でリセットするかの判断ができます。
第二に、想定外のファイルを参照していそうなとき。「今のリポジトリにある全部の .md を読んで」のような雑な指示を出したあと、参照ファイル一覧が想像と違うことがあります。/context でファイル一覧を見ると、想定外のディレクトリが入っていないか確認できる。
第三に、CLAUDE.md が効いているか不安なとき。リポジトリのルートで起動したのに、なぜか別の CLAUDE.md が読まれていることがまれにあります。/context で参照パスを確認すれば、想定通りのファイルが読まれているかが一発でわかる。
私の失敗談として、サブディレクトリで claude を起動した状態で、上位ディレクトリにある古い CLAUDE.md がずっと読まれていて、応答が古いプロジェクトのルールに引っ張られていた、というケースがありました。/context の存在を知っていれば、最初の5秒で気づけたはずです。
/clear /compact との使い分け
/context は単独でも便利ですが、/clear と /compact と組み合わせると真価が出ます。
コマンド | 動き | 使うタイミング |
|---|---|---|
| 現状の中身を表示 | 「いま何が読まれてる?」を確認 |
| 履歴を要約して圧縮 | 同じ作業を続けたいけど重い |
| 履歴を完全に消す | 別の作業に切り替える |
私が推奨する使い分けは、
- 重くなったらまず
/contextで原因切り分け - 同じ作業を続けたいなら
/compact - 別作業に移るなら
/clear
この順番が定着すると、長時間セッションでの体感速度がだいぶ安定します。
出力サンプル
実際に叩いたときの出力イメージは、こんな感じです(環境によって細部は異なります)。
Current session context:
Model: claude-opus-4-7
Tokens used: 82,431 input / 21,008 output
CLAUDE.md: /Users/daiki/myproject/CLAUDE.md (4,210 chars)
Loaded files:
- src/api/handler.ts (read 3 times)
- src/types/user.ts (read 1 time)
- tests/handler.spec.ts (read 2 times)
Active MCP servers: notion, playwright
Subagents available: 議事録整形, 提案書ドラフト
数字の中身は環境次第ですが、トークン数とファイル一覧が見られるだけで、「あ、ファイル3つしか参照してないのにトークン8万行ってるのは、たぶん長すぎる議論の履歴のせいだな」という診断ができます。
計測しながら使う運用がおすすめ
/context を覚えると、Claude Codeの使い方が「感覚で叩く」から「計測しながら叩く」に変わります。私は次のリズムで叩いています。
- 朝の作業開始時に1回(前日の残骸が無いか確認)
- 30分作業した中継地点で1回
- 応答が変だと感じたら都度
- タスク切り替え前に1回(
/clearの必要性判断)
毎日3〜5回叩く感じです。これで「Claudeが急に賢くなくなった」という日次のもやもやがほぼ無くなりました。
似た用途のコマンドに /cost があり、こちらはAPI利用料金を表示します。/context がリソース使用状況の確認で、/cost が金額の確認、と覚えておくと迷いません。チームでClaude Codeを共有しているなら、メンバー全員に /context の存在を最初に教えておくのがおすすめです。新人メンバーほど「重くなったらClaude Codeを再起動」という雑な対応に走りがちで、原因究明の習慣がつかないまま運用に入ってしまいます。/context を最初の30分で1回だけ叩いてもらう、というオンボーディング手順を入れるだけで、半年後の習熟度が変わってきます。
まとめ
/contextは今のセッションで使っているトークン・ファイル・CLAUDE.mdを一覧表示する- 応答が重い時、参照対象が想定と違う時、CLAUDE.mdが効いているか不安な時に叩く
/compact(圧縮)と/clear(リセット)の判断材料として使うと運用が安定する- 計測しながら使う習慣をつけると、長時間セッションの体感速度が安定する





