Claude Codeで作業していて、「あ、こっちのフォルダも見てほしい」と思うこと、ありませんか。私はよくあります。これまでは、いったんClaude Codeを閉じて、別のフォルダで開き直すのが当たり前でした。2026年6月上旬の更新で、その手間がなくなりました。
/cd は作業する場所を移すコマンド
新しく加わったのが /cd です。入力欄で /cd に続けて移りたいフォルダを指定すると、いま話している会話をそのままに、作業する対象のフォルダを切り替えられます。
/cd ../another-project
上の例の ../ は「一つ上の階層」を指す書き方です。Claude Codeは、起動したフォルダの中身を見ながら作業します。この「見ている場所」を、会話の途中で引っ越しできるようになった、というイメージです。
何がうれしいのか
いちばんの利点は、会話の流れを切らずにすむことです。
以前は、フォルダを移るたびにClaude Codeを閉じて開き直していました。すると、それまでのやり取り(何を頼んで、どう決めたか)がリセットされます。移った先で、また一から状況を説明し直す。これが地味に面倒でした。
/cd なら、それまでの会話を覚えたまま場所だけ移れます。「さっきAのフォルダで決めた方針を、そのままBのフォルダにも適用して」といった続きの作業が、途切れずにできる。
プロンプトキャッシュを作り直さない
もう一つ、地味だけれど効く利点があります。公式によると、/cd は移動のときにプロンプトキャッシュを作り直しません。
プロンプトキャッシュとは、それまでのやり取りを保持しておいて、費用と待ち時間を抑える仕組みのことです。閉じて開き直すと、これがいったん白紙になり、次のやり取りで作り直しになります。/cd はこれを保ったまま移れるので、無駄な待ちや費用が発生しにくい。
会話が長くなってきたときの整理術は、こちらの記事もあわせてどうぞ。
こんな場面で使う
具体的に効くのは、複数のフォルダをまたいで作業する場面です。
たとえば、資料をまとめたフォルダで下調べをして、そのままウェブサイトのフォルダに移って反映する。あるいは、片方のプロジェクトで見つけたやり方を、もう片方に持っていく。こういう「行き来」がある作業で、/cd はテンポを崩しません。
複数の作業を並行で進めたいときは、こちらの考え方も役立ちます。
フォルダの指定でつまずかないコツ
/cd を使うとき、最初に迷いやすいのが移り先の書き方です。移りたい場所を、今いるフォルダからの道順で書く、と覚えておくと迷いません。
同じ階層の隣のフォルダなら ../隣のフォルダ名、今いる場所の下にあるフォルダなら、そのままフォルダ名を続けて書く。うまく移れないときは、たいてい道順の書き間違いです。そういうときは、いったんAIに「いまどのフォルダにいる?」と聞けば、現在地を教えてくれます。そこを起点に、もう一度道順を組み立て直せば大丈夫です。
慣れないうちは、深いフォルダにいきなり飛ぼうとせず、一つずつ移るのが安全です。行き先を確かめながら進めば、迷子になりません。
私の使い方が変わった
正直に言うと、以前の私は「フォルダを移る=閉じて開き直す」を疑っていませんでした。毎回、前の会話が消えるのを当たり前だと思って、同じ説明を繰り返していたんです。
/cd を知ってからは、一つの会話の中で複数のフォルダを行き来するようになりました。とくに、調べ物をしたフォルダから作業用のフォルダへ移るとき、文脈を引き継げるのが効いています。閉じて開き直していた頃に戻る気はもうありません。
今どのフォルダを見ているか不安になったら、状態を確認するコマンドとあわせて使うと安心です。
移る前に閉じない。それだけで、作業のつながりがぐっと保ちやすくなります。





