会社でClaude Codeを使うとき、Anthropicと直接契約するのではなく、すでに使っているクラウド経由で入れるケースがあります。そのルートで長らく後回しになっていた機能の扱いが、2026年7月中旬に整いました。
先にauto modeを一行で
話の前提になるので、先に整理します。auto modeは、操作の許可をAIが自分で判断して進めるモードです。安全な操作は止めずに通し、危ない操作はブロックする。全部を手で許可するのと、全部を無条件に許すのの中間にあたります。
特別な指定が要らなくなった
今回変わったのは、クラウド経由で使う場合の話です。ここで言うクラウド経由とは、すでに契約しているクラウドサービスの中からClaudeを呼び出す形のことで、対象は次の3つです。
「既定でオン」ではなく「既定で選べる」
ここは誤解しやすいので、はっきり書きます。既定で使えるようになったのは「選択肢に出てくる」ところまでです。
Claude Codeでは、許可の扱い方をShift+Tabで切り替えます。今回の変更で、クラウド経由でもauto modeがこの切り替えの候補に既定で並ぶようになりました。ただし、セッションが最初にどのモードで始まるかは、これまで通り defaultMode という設定で決まります。ここを変えていなければ、開始時は手で許可する状態(Manual)のままです。
つまり、更新しただけで勝手にauto modeで動き出すことはありません。使いたければ自分で切り替える、という点は変わっていない、と理解しておくと安心です。
管理者が止める書き方
方針として使わせたくない場合の手当ても用意されています。ただ、書き方に少し注意が必要です。
permissions の下にある disableAutoMode に、文字列で "disable" を指定します。オンとオフを切り替える項目ではないので、true と書いても効きません。私も最初はそう書きそうになりました。
そして、これは組織として配る管理者向けの設定(managed settings)に書くものです。利用者本人が自分の設定ファイルに書いて自衛する形ではなく、会社側から一律に配って効かせる形になっています。全社員に同じ方針を適用したい、という使い方を前提にした作りです。
判定はここ数か月で厳しくなっている
情シスの立場からすると、auto modeを許すかどうかは判断が要るところだと思います。私も最初、勝手に許可が飛ばされるようになるのかと心配しました。
ただ、判定の中身はここ数か月で明確に厳しくなっています。こちらが「作業を捨てていい」と言っていないのに、これまでの作業内容をなかったことにしてしまう操作のブロック。作業のやり取りの履歴を書き換えようとする動きの防止。そして、消す対象がはっきりしないまま rm -rf のような取り返しのつかないコマンドを実行しようとしたときの確認。
無条件に許すやり方との違いは、こちらの記事で扱っています。
同じ週にモデルの既定も変わった
クラウド経由のルートについては、もう一つ変更があります。
Amazon Bedrock、Google CloudのAgent Platform、そしてAWS上で提供されているClaude Platform(Bedrockとは別の提供形態)で、既定のモデルがOpus 4.8になりました。これまでどのモデルが呼ばれるかを意識して指定していた場合は、指定を見直す価値があります。なお、Microsoft Foundryはこの変更の対象に入っていません。
導入の判断はどう組み立てるか
社内で使うかどうかを決めるとき、私は三つの段階で考えることをおすすめしています。
まず、そもそも許可の自動判定を使う方針かどうかを決める。使わないなら disableAutoMode で止めて、それで終わりです。使うなら、次に、どの操作を許してどの操作を止めるかの線引きを権限のルールで詰める。最後に、実際の作業ログを見て、想定外の操作が通っていないかを確認する。
この順番で組むと、選択肢に出てくるようになったこと自体は、そこまで大きな問題になりません。方針を先に決めておけば、選べるかどうかに関係なく運用は同じになります。
差が縮まってきた
これまで、クラウド経由のルートは「使えるけれど、直接契約より一歩遅れる」ものでした。auto modeが使えるようになるまでの時間差、指定の手間、既定モデルの違い。細かい差が積み重なっていました。
今回でその差がまた一つ縮まりました。すでにAWSやAzure、Google Cloudを使っている会社なら、請求も権限管理も既存の仕組みに乗せられるので、そのルートを選ぶ理由は十分にあります。機能面で我慢する部分が減ってきたのは、導入を検討する側にとって素直に良い変化です。





